大変お待たせしました。
ポケット除去で荒加工ができましたので、曲線部分の仕上げを行います。

仕上げ編
ツールバー3D> 走査線を選択します。
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 表示されたウィンドウをまとめました。
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①使用工具関連
②工具経路、モデルの選択
③移動、退避高さ関連
④パスの詳細
⑤Z軸動作関連
となります。
詳しく説明していきます。

①工具
使用する工具を選択します。
エンドミル篇で作製したボールエンドミルを使用します。
切削送り速度は600mm/minとします。

②図形
図形の項目では図のように設定しました。
加工境界   :シルエット
工具制限境界:工具中心境界
追加オフセット:0mm
加工境界の詳しい説明はココに書きました。
※今回は「追加オフセット」を使用します。
追加オフセットを「0mm」で出力すると以下のようになります。
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つづいて、追加オフセットを「1mm」に設定して出力すると以下のようになります。
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モデルより1mm外側までツールパスが生成されます。
こうすることで、仕上げ残しができないように設定できます。

③高さ
前回と同じように「移動高さ」と「退避高さ」は「ストックトップ」を選択して「1mm」としました。

④パス
今回重要なパラメーターは
パス方向
切削ピッチ
方向
です。
パス方向
 工具の進む方向を設定します。
 0 degだと横方向、90 degだと縦方向にパスが生成されます。
 加工時間を短縮するにはなるべく高さ方向に移動の少ない向きにすることが重要です。

切削ピッチ
 切削ピッチは工具が通る間隔の設定ができます。
 0.1mmに設定すると、工具の通る間隔が0.1mmになります。
 0.1mmでもかなり細かいピッチなので滑らかな曲線に仕上がります。
 試しに、切削ピッチを2mmに設定すると以下のようになります。
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もっと小径の刃物を使う場合は切削ピッチを細かくする事になると思います。

方向
 今回は両方向にしました。
 エンドミルが左右に動いて削るようになります。
 素材に合わせて「ダウンカット」or「アップカット」を選択してください。
 木目のように割れやすい素材で有効な設定です。

⑤リンク
前回の記事で退避方法について説明しました。
その後のアップデートで詳しい説明が表示されるようになりました。
最短パスに設定してもほぼ変わらなかったのは以下の動作になるためです。
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以上の設定でOKを押すとツールパスが計算されて出力されます。
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シュミレーションを行うと、荒加工後の仕上げ加工が表示されます。
工具の衝突がないか確認してみてください。

まとめ
とりあえず、以下のように入力すれば加工可能なパスが出力されます。
「追加オフセット」はエラーが起こることもあるため、それぞれで修正してください。
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